相続税対策
駐車場のままか、建てるか。土地活用で変わる相続税評価
同じ広さ、同じ場所の土地でも、どう使っているかによって相続税の評価額は変わります。空き地のまま持つか、駐車場にするか、アパートを建てるか。相続の観点から違いを整理します。
使い方ごとの評価の違い
| 土地の状態 | 評価の考え方 | 評価の目安(自用地=100) |
|---|---|---|
| 更地・青空駐車場 | 自用地として評価 | 100 |
| アスファルト舗装・機械設備のある月極・コインパーキング | 原則は自用地。小規模宅地等の特例(貸付事業用)の対象になりうる | 100(特例適用で200㎡まで50%減) |
| アパート・賃貸マンション | 貸家建付地として評価 | 約79〜82(借地権割合・借家権割合30%で計算) |
| アパート+特例 | 貸家建付地+小規模宅地等の特例(貸付事業用) | さらに200㎡まで50%減 |
貸家建付地の評価は「自用地評価額×(1−借地権割合×借家権割合×賃貸割合)」で計算します。借地権割合60%、借家権割合30%、満室なら18%減になります。
建物も評価が下がる
建物は固定資産税評価額で評価します。新築時の固定資産税評価額は建築費の5〜6割程度になることが多く、賃貸している建物はそこからさらに30%減(借家権割合)になります。現金で1億円持っているより、1億円で賃貸建物を建てたほうが評価は大きく下がります。
駐車場のメリット
- 建物がないので、相続後に売却・分割・建て替えがしやすい
- 初期投資が小さく、借入れも不要
- 舗装や設備があり事業として貸していれば、貸付事業用宅地として200㎡まで50%減の特例が使える場合がある
建てる前に考えたいこと
自宅の建て替えにあわせて、敷地の一部を駐車場にして収入を得る方法もあります(参考:コインパーキングハウス)。
評価が下がるからといって、収支の合わない賃貸建築は本末転倒です。空室や修繕、借入金の返済を含めた長期の収支を確認しましょう。また、2027年からは相続前5年以内に取得した貸付用不動産の評価が見直される予定で、「亡くなる直前に建てる・買う」節税は効きにくくなります。
ポイント
- 評価だけで見れば、更地より駐車場、駐車場より賃貸建物のほうが下がりやすい
- ただし分けやすさ・売りやすさは駐車場が有利
- 相続税対策は、収支と家族の分け方とセットで判断する
本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。

