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相続税対策

相続税の計算方法を5ステップで解説

更新日 2026年10月23日|監修 弓野 明隆(宅地建物取引士・IFA・相続FP協会認定FP)

相続税は「遺産の総額にかかる税金」ではなく、いったん法定相続分で分けたと仮定して税額の総額を出し、それを実際の取得割合で割り振る仕組みです。5つのステップで見ていきます。

STEP1 課税価格を出す

土地・建物・預貯金・有価証券などの財産に、みなし相続財産(死亡保険金など)と相続前7年以内の贈与財産(2024年以降の贈与から段階的に延長)を加え、借入金や葬式費用を差し引きます。生命保険金・死亡退職金には、それぞれ500万円×法定相続人の非課税枠があります。

STEP2 基礎控除を引く

基礎控除 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

課税価格がこれ以下なら相続税はかからず、申告も原則不要です。

STEP3 法定相続分で分けて税率をかける

基礎控除後の金額(課税遺産総額)を法定相続分で分けたと仮定し、それぞれに税率をかけて合計します。これが相続税の総額です。

法定相続分に応じた取得金額税率控除額
1,000万円以下10%-
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

STEP4 実際の取得割合で割り振る

相続税の総額を、各人が実際に取得した財産の割合で按分します。

STEP5 各種の加算・控除をする

  • 2割加算:配偶者・子・父母以外(孫養子、兄弟姉妹など)が取得した場合
  • 配偶者の税額軽減:1億6,000万円か法定相続分まで税額がかからない
  • 未成年者控除、障害者控除、贈与税額控除など

計算例

課税価格1億円、相続人が配偶者と子2人の場合。

  1. 基礎控除4,800万円を引き、課税遺産総額は5,200万円
  2. 配偶者2,600万円(1/2)×15%−50万円=340万円、子1,300万円(1/4)×15%−50万円=145万円×2人
  3. 相続税の総額は630万円
  4. 配偶者が法定相続分どおり取得すれば、配偶者の税額315万円は軽減で0円。子は各157.5万円
ポイント
  • 税額は「誰がどれだけ相続するか」で変わる
  • 配偶者の軽減は大きいが、次の相続(二次相続)まで含めて考える
  • まずはかんたん診断で基礎控除を超えるか確認を

本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。