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相続税対策

2027年から変わる。貸付用不動産の相続税評価見直し

更新日 2026年10月23日|監修 弓野 明隆(宅地建物取引士・IFA・相続FP協会認定FP)

不動産を使った相続税対策は、現金を不動産に替えることで評価額を下げる仕組みです。ところが令和8年度の税制改正で、この方法の一部にブレーキがかかります。

何が変わるのか

2027年(令和9年)1月1日以後の相続・贈与から、次の不動産の評価方法が改められる見込みです。

対象改正後の評価
相続開始前(贈与前)5年以内に対価を払って取得・新築した貸付用不動産(賃貸マンション・アパートなど)原則として通常の取引価額。課税上の弊害がなければ、取得価額をもとに地価変動などを考慮した額の80%で評価できる
不動産小口化商品(不動産特定共同事業契約や信託受益権の対象となる貸付用不動産)取得時期にかかわらず、課税時期の通常の取引価額などで評価

具体的な計算方法は、今後の財産評価基本通達の改正で決まります。

背景

相続直前に借入れで賃貸マンションを購入し、路線価と固定資産税評価額で評価して相続税を大きく減らす。こうした事例について、時価との差が大きすぎるとして課税当局と争いになるケースが続いていました。改正はこの乖離を正すためのものです。

影響を受けない対策

  • 5年より前から持っている賃貸物件
  • もともと所有している土地に賃貸建物を建てる場合の土地部分(建物部分の扱いは今後の通達で確認が必要)
  • 小規模宅地等の特例、生命保険の非課税枠、生前贈与など不動産評価以外の対策

これからの考え方

「亡くなる直前に買えば下がる」という発想は通用しにくくなります。不動産を使うなら、5年以上の時間軸で、収益性と家族の分けやすさを重視して選ぶことが大切です。すでに購入を検討している方は、取得時期と評価への影響を早めに確認しましょう。

ポイント
  • 2027年1月以後の相続から、5年以内取得の貸付用不動産は時価に近い評価になる見込み
  • 小口化商品は取得時期にかかわらず対象
  • 長く持つ前提で、収益と分けやすさから不動産を選ぶ時代に

※本記事は2026年10月時点の税制改正の内容に基づく概要です。通達の確定内容を必ずご確認ください。

本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。