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家族信託

家族信託の費用と手続きの流れ

更新日 2026年10月23日|監修 弓野 明隆(宅地建物取引士・IFA・相続FP協会認定FP)

家族信託は、親子で「信託契約」を結ぶことで始まります。契約書を作れば終わりではなく、口座や登記の手続きまで終えて、はじめて財産を管理できる状態になります。

相談から運用開始までの流れ

  1. 面談・ヒアリング:財産の内容、家族構成、親の希望(誰に何を任せたいか、最終的に誰に渡したいか)を整理する
  2. 信託の設計:信託する財産、受託者・受益者、信託が終わったときの財産の行き先、受託者ができることの範囲を決める
  3. 家族への説明:受託者にならない兄弟姉妹にも内容を共有し、合意を得る
  4. 信託契約書の作成:公正証書で作るのが一般的。公証役場で親(委託者)と子(受託者)が署名する
  5. 信託口口座の開設:信託した金銭を管理する専用口座を金融機関で開く
  6. 信託登記:不動産の名義を受託者に移し、信託の内容を登記する
  7. 運用開始:受託者が財産を管理し、帳簿をつけて受益者に報告する

相談から運用開始まで、2〜3か月程度が目安です。親の判断能力が低下すると契約自体ができないため、早めの着手が大切です。

主な費用

費用目安・内容
設計・契約書作成の専門家報酬信託する財産額の1%前後が一つの目安(最低額を設けている事務所が多い)
公正証書の作成手数料数万円程度
信託登記の登録免許税不動産の固定資産税評価額に一定の税率をかけた額
登記手続きの司法書士報酬不動産の数などにより異なる

成年後見と違い、毎月の報酬が継続的にかかることは基本的にありません。

税金はかかる?

親が委託者であり受益者でもある一般的な形なら、財産から利益を受ける人は親のままなので、信託をしても贈与税や不動産取得税はかかりません。親が亡くなって受益権を子が取得したときに、相続税の対象になります。

受託者の毎年の仕事

  • 信託口口座で入出金を管理し、親の財産と自分の財産を分ける
  • 帳簿をつけ、受益者に状況を報告する
  • 賃貸物件などで一定以上の収益がある場合は、税務署に信託の計算書を提出する
ポイント
  • 契約書・口座・登記の3つがそろって運用開始
  • 期間は2〜3か月が目安。親が元気なうちに
  • 一般的な形なら、信託をしても贈与税はかからない

本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。