相続税対策
都内に土地がある家は要注意。路線価で見る相続税の目安
「うちは普通の家だから相続税は関係ない」。そう考えている方は少なくありません。ところが東京23区や神奈川・千葉・埼玉の駅近エリアでは、自宅の土地だけで数千万円の評価になることが珍しくありません。まずは土地の評価方法と、相続税がかかるかどうかの目安を押さえておきましょう。
土地は「路線価」で評価する
相続税では、市街地の土地は国税庁が毎年7月に公表する路線価をもとに評価します。路線価は道路ごとに付けられた1㎡あたりの価格で、公示地価のおおむね8割の水準に設定されています。
基本の計算は次のとおりです。
土地の評価額 = 路線価 × 地積(㎡) × 各種補正率
路線価図では「450D」のように表示され、数字は千円単位です。この例なら1㎡あたり45万円、アルファベットは借地権割合(Dは60%)を表します。
具体例:大田区で土地120㎡の自宅
路線価45万円の道路に面した120㎡の土地を例に計算します。
| 財産 | 評価額 |
|---|---|
| 土地(45万円×120㎡) | 5,400万円 |
| 建物(固定資産税評価額) | 600万円 |
| 預貯金 | 2,000万円 |
| 合計 | 8,000万円 |
相続人が配偶者と子2人の3人なら、基礎控除は3,000万円+600万円×3人=4,800万円です。財産の合計8,000万円はこれを3,200万円上回るため、相続税の申告が必要になります。
特例を使えば税額はゼロにもなる
この家族が自宅の土地に小規模宅地等の特例を使えると、土地の評価は80%減の1,080万円になります。財産の合計は3,680万円となり、基礎控除の範囲に収まります。
ただし特例を使うには、相続税の申告書を提出することが条件です。「税額はゼロでも申告は必要」という点は見落とされがちです。
自分の土地の路線価を調べる方法
- 国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」のサイトを開く
- 年度と都道府県、市区町村を選ぶ
- 地図から自宅の前の道路を探し、数字を確認する
角地や二方向に道路がある土地、形がいびつな土地は補正が入ります。正確な評価は専門家にご相談ください。
ポイント
- 土地は路線価×面積が評価の基本。都内では土地だけで基礎控除を超えることもある
- 小規模宅地等の特例で大きく下がるが、使うには申告が必要
- 路線価は毎年7月に更新されるため、数年ごとに確認を
本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。

