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相続税対策

相続税の納税資金が足りないときの選択肢

更新日 2026年10月23日|監修 弓野 明隆(宅地建物取引士・IFA・相続FP協会認定FP)

土地や建物が財産の大半を占める家では、相続税を払う現金が足りないことがあります。申告期限の10か月は短いため、選択肢を早めに知っておくことが大切です。

原則は現金で一括納付

相続税は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に、申告とあわせて現金で一括納付します。期限を過ぎると延滞税がかかります。

選択肢1:延納(分割払い)

  • 相続税額が10万円を超え、現金での一括納付が難しい場合に利用できる
  • 原則として担保が必要(延納税額100万円以下かつ期間3年以下なら不要)
  • 期間は財産に占める不動産の割合などに応じて最長20年
  • 利子税がかかる

選択肢2:物納(財産で納める)

  • 延納でも納められない場合に限り認められる
  • 国債、不動産、上場株式などに順位がある
  • 境界が確定していない土地、共有の不動産、担保に入っている不動産などは原則として認められない
  • 収納価額は相続税評価額のため、市場で売るより不利なこともある

選択肢3:不動産を売って現金化

相続した土地を申告期限から3年以内に売った場合、取得費加算の特例により、支払った相続税の一部を売却時の取得費に加えられ、譲渡所得税が軽くなります。

ただし10か月で売却を終えるのは容易ではありません。測量や境界確定、相続人の合意に時間がかかるため、早めに準備しましょう。

生前にできる準備

  • 相続税額を試算し、納税資金がどれだけ必要か把握する
  • 生命保険で納税資金を確保する
  • 売ってもよい土地を決め、測量・境界確定を済ませておく
  • 収益の低い不動産を、生前に売却・組み替えする
ポイント
  • 納税は10か月以内に現金一括が原則
  • 延納・物納は要件が厳しく、準備にも時間がかかる
  • 生前に納税額を試算し、資金の出どころを決めておく

本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。