相続手続き
遺産分割協議書の作り方と注意点
遺言がない場合や、遺言に書かれていない財産がある場合は、相続人全員で話し合って分け方を決めます。決まった内容を書面にしたものが遺産分割協議書です。
協議の前に確認すること
- 相続人を確定する:亡くなった人の出生から死亡までの戸籍を集める。前婚の子や認知した子がいないか確認
- 財産を確定する:不動産、預貯金、有価証券、保険、借金などの一覧(財産目録)を作る
- 財産を評価する:不動産は相続税評価額、固定資産税評価額、時価のどれを使うかで公平感が変わる
協議書に書くこと
- 被相続人の氏名、死亡日、最後の住所
- 誰がどの財産を取得するか(不動産は登記簿どおり、預金は銀行・支店・口座番号まで)
- 後から見つかった財産をどうするか
- 代償金を払う場合は、金額と期限
- 相続人全員の署名と実印の押印。印鑑証明書を添える
分け方の4つの方法
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 現物分割 | 自宅は長男、預金は長女のように、財産ごとに分ける |
| 代償分割 | 1人が不動産を取得し、他の相続人に代償金を払う |
| 換価分割 | 財産を売って、代金を分ける |
| 共有 | 持分で共有する(後のトラブルになりやすい) |
注意したいケース
- 相続人に未成年者がいる:親も相続人なら、家庭裁判所で特別代理人を選ぶ
- 相続人に認知症の人がいる:成年後見人が協議に参加する
- 連絡が取れない相続人がいる:不在者財産管理人の選任が必要
- 相続税の申告期限(10か月)までにまとまらないと、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が原則使えない
まとまらないときは
家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てられます。なお、相続開始から10年を過ぎると、特別受益や寄与分の主張が原則としてできなくなります。
ポイント
- 協議は相続人全員で。1人でも欠けると無効
- 財産は特定できるように正確に書く
- 相続税の特例を使うなら、10か月以内の合意を目指す
本記事は2026年10月時点の法令・税制にもとづく一般的な情報です。個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご確認ください。

